全国的に感染者が増加している「百日ぜき」について、宮崎県内では、今年すでに去年1年間のおよそ5倍の感染者が確認されています。
学校の授業が再開し、さらなる感染拡大が懸念される中、「百日ぜき」の特徴や対策について医師に聞きました。
今月6日までの1週間に県内の医療機関から報告された百日ぜきの患者数は56人で、前の週と比べて20人増えました。
感染者のうち、およそ8割は10代の患者となっています。
「百日ぜき」はかぜのような症状から始まり、激しいせきが2~3週間続く感染症で、乳児が感染すると重症化するおそれもあります。
(たんぽぽ小児科 山﨑俊輔院長)
「(短いせきで)コンコンコン、ヒューというような、いわゆる典型的なせきが出る。1歳未満であれば特徴的なせきが出る。せきのあと吐く。無呼吸発作になってしまう。1歳以上であれば、1週間以上せきが続く。今、言ったような症状が出てきた場合に受診した方がいい」
こちらは県内で確認された「百日ぜき」の感染者数の推移。
今年は、4月6日の時点で307人と、去年1年間のおよそ5倍の感染者がすでに確認されています。
百日ぜきは、せきやくしゃみなどの飛沫で感染するため、山﨑医師は、手洗い・せきエチケットの徹底と、小学校入学前のワクチン接種を呼びかけています。
(たんぽぽ小児科 山﨑俊輔院長)
「(生後2か月から)定期接種もちろんありまして、小学校入る1年前に百日ぜきの免疫が落ち込むことが前からわかっていましたので、3種混合ワクチンといいまして、百日ぜきを含んでいるワクチンを、任意接種でありますけど、年長さんの接種を必ず皆さん受けてほしいと思います」
たんぽぽ小児科の山﨑院長の話では、実際、受診した患者の中には、夜のたうち回るようなせきをしていたと話し、かなり苦しそうだったということです。
また、乳児が感染すると重症化するおそれがあるということで、特に赤ちゃんがいる家庭では、大人も知らないうちに百日ぜきにかかってしまって、家族にうつしてしまうことがあるので、大人も注意してほしいということでした。