保険金の不正請求など、数々の問題が指摘されている中古車販売大手・ビッグモーター。石川県かほく市の店舗周辺でも、街路樹があった場所がコンクリートで舗装されたことが確認されています。その原因とされる「環境整備点検」の実態を、かつて店長を務めていた男性が語りました。

ビッグモーターをめぐっては、ドライバーやゴルフボールなどで顧客の車にわざと傷をつけるなどして、損害保険会社に保険金を水増し請求していたことなどが明らかになっています。また全国の複数の店舗で街路樹が不自然に枯れていたり、植栽がなくなったりしていたことが分かり、国土交通省などが調査に乗り出しています。


記者「草木が生い茂っているこちらの場所のすぐ隣が店舗の敷地となっていて、約100メートルにわたりコンクリートで覆われているのが確認できます」


石川県内のビッグモーターは金沢市、野々市市、かほく市の県内3店舗を運営していて、このうちかほく市内日角のイオンモールかほく店では、店の前にあった植栽が撤去され、舗装されていることが分かりました。現場近くで働く男性は、コンクリートを使って作業する従業員の姿を目撃していました。

「3~4年前までには木のようなものが切られて無くなって、黒いマットみたいなものが敷き詰められとったかな。その後にコンクリで詰められたって感じ。コンクリになったのは2~3年くらい前。たらいみたいなものを使って(コンクリを)ペタペタと流し込むみたいな。素人作業みたいな感じ」(付近の職場に勤務する人)

Q 従業員で間違いない?
「それは間違いない。つなぎを着ていたので多分ピットの人やと思う」

店舗前のコンクリートはひび割れていたり波打ったりしている箇所が散見されます。

かほく市の店舗で働いていた男性
「外部の人を雇ってとかではないと思う。(点検に備えて)自分の所の庭を手入れしているみたいな認識というスタッフもいるんじゃないか」


こう指摘するのは、かつてビッグモーターイオンモールかほく店で勤務していた男性。北陸放送の取材に応じました。

「前に置いてある車が見えない、見通しが悪いとお客様が入ってくれないという認識から、前をスッキリした方がいいんじゃないかと」

謝罪会見のときの兼重前社長


7月25日の謝罪会見で、全国で店舗前の街路樹が枯れている問題について問われた兼重宏行前社長は「枯らすようなことは普通やりませんよね。見栄えも悪いですし除草して整えることはしますけど。何なんでしょう、その報道はよくわからないです」と答えました。