助手席の男 「もしかしたら言ったかも」信号無視の指示はあったのか

一方、男の弁護側は、女に赤信号を無視しろという指示はしていないとします。また、たとえ「行って行って」「止まらんでいいから」と言っていたとしても、この程度の短いやり取りで信号無視をする気にはならず、共謀したことにはならないとしています。

男は事件の前夜、後輩と自宅で酒を飲んだあと、先輩と合流し3人でカラオケに行き、その後、後輩と片町で酒を飲んでいたと言いますが、記憶がないと言います。午前7時ごろに女の車に乗ったとみられ、車の中ではシートを大きく倒して横になっていました。友人や後輩に電話をかけ、それ以外はうとうとしたり、ぼんやりしたりしていたところ、突然、車に衝撃があり、破片が降りかかってきたと言います。

男は信号が赤だったかどうか、見たかどうかも覚えておらず、「行って行って」などの発言も「もしかしたら言ったかもしれない」という程度の認識に留まっています。

このほか、女は男と同年代の母親で、運転手になる前から知った仲だったとし、LINEでのやり取りでも互いに敬語を使わない関係性だったと主張します。