長年、たくさんの人々がつないできたよさこい祭りは、今年、節目の70回。新型コロナという人と人のつながりを根本から揺るがす事態を経て、4年ぶりとなる通常開催です。この3年間、さまざまな苦悩と思いがありました。

2020年。高知は静かな夏を迎えました。

(上町競演場 加田貴士 会長)
「なんか複雑な。めちゃめちゃ。提灯つって、これからよさこいやってほんとやったらそうなるがやけど、よさこいないもんね」

(上町よさこい鳴子連 合田国生 代表)
「提灯だけでもつれないかって。少しでもこの道を通っていく人、地域の人みんながこの提灯を見てよさこいを少しでも感じていただけたらうれしいです」

新型コロナの感染拡大により史上初のよさこい祭り中止
GReeeeNのコメント
オンラインで総踊り
高知県警も参加

(みんなでよさこいプロジェクト 泉創太 代表)
「よさこいがない夏にわざわざ衣装を着てくれたりとか、わざわざ鳴子をもって踊ってくれる、そういうところにすごく有難いなという気持ちでいっぱいでしたね」

(よさこい祭り振興会 青木章泰 会長(当時))
「負けてたまるか、という思いでございます」

2021年5月。この年のよさこいは「特別演舞」という形で行うことを一度は決めたものの…

「今後患者数が急増してくる可能性も十分にある」(県健康政策部 川内敦文 医監)
「よさこい祭りの原点は市民の健康と商店街の振興、この2つにもあてはまってないんじゃないか」

直前になって、中止を決めました。

2022年5月
「感染対策に気を付けて開催していただければ」(街の人)
「やっとわくわくするような夏がくるなって」(帯屋町筋 早川賢治 代表)
「踊ってよかったって思ってもらえるようなチーム作りを」(濱長花神楽 濱口実佐子 代表)
一方で不参加のチーム・会場も
「リモートではできない練習の仕方なのでいろんな危険性を考えたら事態ということになりました」(十人十彩 高橋晃 代表)
「お客さんの管理っていうのはなかなか難しい面があるんじゃないかなって思って」(愛宕競演場 小野大典 代表)
「とにかく特別演舞を成功させる」(はりまや橋競演場 太田安代さん)
「3年ぶりのよさこいが帰ってきたぞ!」(2022年8月)
「夏が帰ってきたなという感じがします」
「うちわみんなぁ仰いでくれる」
「みんなで踊れてよかったです」
「懐かしいし最高」
「気持ちがワクワクドキドキして楽しかった」
「よさこいは宝物なんだっていうのをみんなに伝えたい」

3年間、どんな形でも踊り続けた人、諦めた人、次の年を見据えた人…4年ぶり、さまざまな思いをのせた高知の夏が、ようやく戻ってきます。