豊富な自然を資源と捉え、地球温暖化の防止に早くから取り組んでいる梼原町。いま、そのシンボルともいえる四国カルストの風車の建て替えが進められています。からふるではその模様を密着取材しました。17日に引き続きお伝えします。

雲の上のまち、梼原町。四国カルストに抱かれた人口3200人あまりの小さな町です。早くから環境問題に取り組んできた梼原町は、1999年、四国カルストに風力発電所を建設。大きな2基の風車は、梼原町のシンボルとしてクリーンなエネルギーを生み出してきました。これまでにおよそ5万8000MWh(メガワットアワー)の電力を発電し、売電額は8億円を超えた風車は去年6月にその役目を終えました。
先月、新しい風車が須崎港に到着しました。



山頂では風車の組み立て作業が始まりました。大きなクレーンが、風車の支柱部分=タワーを持ち上げ、ゆっくり運びます。


須崎港に風車が到着してからおよそ1か月後。いよいよ最終工程となるブレードの取り付けが始まりました。天候などの影響で何度も延期された作業は、風が弱まった時間帯を狙って行われます。風にあおられて地面にぶつからないよう、吊り上げられるブレードを何人もの作業員が地上から支えます。



作業開始からおよそ2時間。ついに新しい風車が姿を現しました。

「えっと組み立てるところ(が好き)」
(Q.見てどうだった?)
「よかった」
「もともと風車が大好きでここに見に来たらまだ基礎の工事の段階で、何もなくなってるので絶望してたら建てるっていうのを知りまして、ずっと追いかけてきてます」
「ブレードを取り付けるのをどうしても見たかったんで、それを見に来たらちょっと工事が遅れてるって聞いて、きょう保育園など休んで見に来ました」
「最高ですね、思った以上に大きくて迫力満点でよかったです。貴重な体験ができました。思い入れの深い風車になりそうです」


(梼原町 環境整備課 石川智也さん)
「やっとここまで来られたかなという感じがしてます。自然も地域の資源として活用していくことで地域の活性化や地球温暖化の防止につながっていけばいいなと思っています」

(梼原町 西村新一 副町長)
「やっぱり大きく感じます」
「ほんとに風車が梼原の環境の始まりなので、そういったことから思うとやっぱり時代の入れ替わりというか、節目というか、次へのステップへ気合いが入る、身の引き締まる思いがしますよね」