漁業用の網を損傷した際、修理作業の人件費について虚偽の申告をし、現金78万円をだまし取った疑いで、須崎市の漁協の元代表理事組合長ら2人が逮捕されました。

逮捕されたのは元須崎町漁協代表理事組合長の和田義光容疑者(75)と元監事の和田利明容疑者(75)です。

須崎警察署の調べによりますと、2人は共謀。2020年11月にシラスの船曳き網漁の網が損傷した際、人件費を支払った事実はないのに「支払った」という虚偽の被害申告書を提出し、2021年2月、須崎沖沿岸漁業自主調整促進協議会から現金78万2000円をだまし取った疑いが持たれています。

須崎沖沿岸漁業自主調整促進協議会は、須崎市や周辺の漁協が集まる団体で、漁業者間のトラブルの仲裁や救済を行っています。

2人は2020年11月、船曳き網漁を操業中に他の漁協が設置していたいけすのアンカーに網をひっかけて損傷させる事故を起こしました。その後、協議会に事故を報告し、虚偽の被害申告書を申請したとみられます。

2025年3月ごろ、被害に気付いた協議会が警察に届け出ました。

警察は「今後の捜査に支障をきたす」として2人の認否を明らかにしていません。警察が詳しい経緯や余罪があるかどうかなどを調べています。