最大クラスの南海トラフ地震での被害想定について高知県が震度分布と津波浸水の予測などを更新しました。2012年時点と比べ震度7が予測されている市と町が7つ増えました。

国が3月に公表した南海トラフ地震の新想定を踏まえ、県もこれまでに専門家による検討会で新たな想定を検討してきました。県版の被害想定は2012年に公表。29日の会議では詳細なデータも踏まえた震度分布と津波浸水の新たな予測が報告されました。震度分布についてはこれまで26だった最大震度7が予測される市町村が大川村を除く33市町村となりました。津波浸水については測量した地形の最新データを入れたことで予測する浸水面積が若干減り1万8438ヘクタールとなりました。

さらに最大の津波高については地形データや潮位の変化を更新した上で計算した結果、土佐清水市で10センチ高い34.5メートルとなっています。今回公表された被害想定は今後、県内の各市町村のハザードマップや防災計画に反映されるということです。

(あいち・なごや強靭化共創センター 福和伸夫 センター長)
「高知の地域特性を踏まえた精緻なモデルができたと思っていますので、30mを超えるような津波が来るのであれば、きちんと津波避難をしたり、あるいは高台移転をするという行動が必要であることは全く変わっていないというふうに受け止めていただければと思います」

更新された震度分布と津波浸水の予測は県のホームページから確認できます。人的被害なども含めた県版の全体の被害想定は2025年度末に公表される見通しです。