悪天候のため13日の開幕になった青森県大会には48チームが参加します。こちらは史上最多7つの高校で結成された連合チームです。ユニフォームは異なりますが、心を一つに夏の一勝を目指します。


審判の合図でグラウンドに整列する選手たち。普通のチームと変わらなく見えますが選手の所属はバラバラです。七戸を中心に六ケ所・野辺地・百石さらに部員が1人の松風塾・浪岡・八戸商業が集まった史上初の7校連合として、この夏の大会に挑みます。

グラウンドにいる選手たちのユニフォームはバラバラ だけど心は一つ!

※7校連合主将 戸来源樹 選手(七戸高校)
「雰囲気が良いのが続けばいいプレーも出るし力もあり勝てると思う。雰囲気は崩さずにやっていく。勝って終わりたい」

学校数が多いため練習するのも週末だけに限定されます。当初は、違う学校の部員同士ぎこちない面もありましたが部員不足に苦しんできた共通の悩みがあり打ちとけるのに時間はかかりませんでした。

各学校の距離関係 遠いため合同練習は週末のみ

※7校連合主将 戸来源樹 選手
「ちょっとずつ話している内にすぐ慣れたって感じです。野球の会話、学校のことだったり。(Q大会に近づいて雰囲気は?)雰囲気は良くなってきているし、声も出るようになっている、ずっと笑っているチーム」

チームをまとめる戸来源樹 選手(七戸高校)

※7校連合 四木徹 監督(七戸高校)
「掛け声もすごくあって、良いチーム。みんな一人一人が全員キーになっています」

ベンチでひと際大きな声を出す石山大蔵選手。松風塾高校の唯一の選手ですがチームメートから「たいぞう」と呼ばれ、すっかり人気者です。

チームの人気者・石山選手(松風塾高校)

※チームメートは
「愛されキャラですね」
「明るい。さわやかイケメン。中身めちゃめちゃ良い。(Qどんな風に?)人として。悪く言う人いない」

連合の練習がない平日、石山選手は監督と2人だけで練習に取り組んでいます。

※7校連合 石山大蔵 選手(松風塾高校)
「びっくりされます。まずどうやって練習しているのって。Q練習は何時まで?そういう決まりないです。気分的にノックしたいなって思ったら、(先生に)『ノックしてください』って」

平日 監督と2人だけで練習に取り組む石山選手

高校に入学する時に初めてお小遣いをためて買ったグローブ。部員が1人になり、くじけそうになったときもありましたが、愛着が沸いた「宝物」と野球を続けてきたからこそ3年生最後の夏に仲間とともにグラウンドに立つことができます。

※7校連合 石山大蔵 選手(松風塾高校)
「普段目にしない事を目にする、直接触れ合うことで自分の今までになかった価値観があったり、野球をやってたからこそ、連合を組む、友達も出来るし色んな話も出来て楽しい」

連合チームは決して即席ではありません。環境や境遇のハンディキャップを乗り越えて1つのチームを結成した選手たちの結束は他のチームと変わりません。思いは1つー。仲間と1日でも長い夏にしたい。

※7校連合 石山大蔵 選手(松風塾高校)
「チームのために出来ることを最後までやりたい。最後しっかり楽しんで1勝してみんなで笑顔で終わりたい」

連合チームの思いは一つ

史上最多の7校が集まった連合チーム。「ワンチーム」で最後の夏に挑みます。

※チーム全員「夏、勝つぞ!うっしゃ~!!」


7校連合チームは大会に勝てば七戸高校の校歌を歌う予定で、選手たちはそちらもひそかに練習しているそうです。夏の高校野球青森県大会は13日午前10時半から青森市のダイシンベースボールスタジアムで開会式が行われ、その後午後0時半に始まる青森商業と三沢による開幕ゲームで熱戦の火ぶたが切られます。