気象庁は「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を初めて発表しました。
今後、1週間程度は社会活動を継続しつつ、すぐに逃げられる態勢の維持など特別な備えが必要です。

気象庁の担当者
「北海道・三陸沖後発地震注意情報を発表しました。今回の地震の発生により、北海道の根室沖から東北地方の三陸沖にかけての巨大地震の想定震源域においては、新たな大規模地震の発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まっていると考えられます」

北海道・三陸沖後発地震注意情報は日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の想定震源域で、マグニチュード7以上の地震が発生した場合などに、より大きな地震の可能性が平常時より高まった時に出されるもので、今回、初めて発表されました。

青森県の宮下知事は、県民に災害への警戒を求めています。

青森県　宮下宗一郎　知事
「皆さんそれぞれの防災の備えが万全かどうか。避難する場所を改めて確認する。避難のルートを改めて確認するなど、各自の対応をしっかりと取っていただいて、いざという時に自身の身を守る行動を取っていただきたい」

気象庁は今後1週間ほど、同じ規模の地震に注意するよう呼び掛けています。

地震や津波について研究する弘前大学大学院の前田拓人 教授は、今回初めて発表された後発地震注意情報について「何よりもパニックにならず普段の備えを強化してほしい」と呼びかけます。

地震学を研究する弘前大学大学院の前田教授です。地震の予知は現代の技術では不可能ではあるものの、北海道・三陸沖後発地震注意情報は、統計的に巨大地震が起こる確率が普段より高まっていることを示す情報だと強調しています。

弘前大学大学院　前田拓人　教授
「必ず後発地震が起こると言っているものではない。過去の記録に頼って、統計的に100回に1回程度起きると。確率としてはとても小さいもの。ただ、その中で普段の備えを少し強化する機会にしていただきたい」

このため、県民には冷静に受け止めながら普段の生活を続け、備えを見直してほしいと呼びかけています。

弘前大学大学院　前田拓人　教授
「住民の皆さんには、まず何よりもパニックにならないということを強くお願いしたい。例えばストックしている食べものの賞味期限が切れていないかとか、避難場所が変わっていないか、家族との連絡がちゃんと取れるかといったものを確認する機会にしていただく。そうしていただくのがいいのではないか」