神奈川県の日向山で発生した山火事は、きょうも鎮圧に至らず、県は自衛隊に災害派遣を要請しました。温度の違いが分かるサーモカメラで山肌を見ると、至る所に熱源が残っていることが分かりました。

きのう、神奈川県の日向山で発生した山火事。きょうは午前6時から消防ヘリ3機による散水に加え、地上でも消防隊員およそ50人が水20リットルを担いで山に入り、水を撒いたり、スコップなどで火を叩いたりして消火にあたりました。

これは、正午ごろの映像です。炎こそ見えませんが、紅葉のグラデーションのすき間から白い煙が立ちのぼる様子が確認できます。

赤外線を感知して温度の違いが分かるサーモ映像に切り替えると、至る所に“小さな赤い点”が。消防によると、これは「熱源」で、上空からは煙しか見えなくても、あちこちに火が残っている可能性が非常に高いといいます。

発生から27時間以上が経った日向山の山火事。消防に話を聞くと…

秦野市・伊勢原市共同消防指令センター長 斎藤正さん
「広がっているのは『飛び火』ですね。今回、山の崖地に飛び火していますので、地上部隊が進入することが難しいところもある。長期戦も考えなきゃいけない」

消防は当初、きょう中の鎮圧を目指していましたが、日没のため鎮圧に至らないまま、きょうの消火活動を終えました。

その後、JNNがドローンカメラを飛ばし、山火事の現場を確認すると、今も山肌には炎が。

消防によると、火の勢いは収まりつつある一方で、「熱源」が今も広範囲にわたって確認されているということです。

県は午後4時半ごろ、「さらなる消火能力が必要」として、陸上自衛隊に災害派遣要請を行いました。