留学で日本へ 帰国を考えるも“国軍が自分を探している”と知り…

 突然のクーデターで祖国へ帰れなくなった若者たち。3年前の2021年4月、支援者のアウン・ミャッ・ウィンさん(49)を訪ねるマーさん。

 (ウィンさん)「お茶とチャーハンちょっとだけ食べて」
 (マーさん)「おいしい。ありがとうございます」
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 マーさんの祖父であるングウェ・フラインさんは、アウン・サン・スー・チー氏率いる国民民主連盟「NLD」の幹部でした。祖父は国軍に何度も拘束されたうえ、体調を崩して亡くなります。
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 マーさんはミャンマーの大学で法律を学びながら国軍に抵抗して民主化運動に参加していました。2016年に日本に留学。ところが、コロナ禍でアルバイトができず、学費の支払いが滞ることに。ついに留学生ビザが失効して不法滞在の状態になりました。仕方なく帰国を考えていた時、ミャンマー国軍がマーさんを探しているという情報が入ります。

 (プィン・マー・ピューさん)「日本に来たのはある意味(国軍の迫害から)逃れて来たかたちなので、私はずっと日本に住むつもりはなくて、いつかミャンマーに帰るつもりだった。ただ帰ろうとした時に母から連絡があって、実家に警察や区役所、国軍が来て『娘がどこにいるのか』と聞かれたので、母から『帰ってきたら危険だ』と言われた」
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 ビザが失効したマーさんは仮放免の身です。仮放免とは「入管施設への収容を一時的に解く」措置です。仮放免だと入管に毎月出頭して仮放免の延長許可をもらわなければなりません。