『緊急避難措置』で働ける希望 しかし…
そんなマーさんに朗報が訪れました。2021年5月、日本政府がミャンマーの情勢不安を理由にミャンマー人への緊急避難措置を出したのです。
(マーさん)「うれしいです。とてもうれしいです」
(ウィンさん)「(緊急避難措置で)特定活動というビザをもらったら、きょうからでも働けますから」
(マーさん)「仕事もできるし」
入管のホームページには「難民認定申請者については、難民該当性が認められない場合でも、緊急避難措置として在留や就労を認める」とあります。
しかし結果は意外なものでした。
(ウィンさん)「彼女のような仮放免者は緊急避難措置に入っていませんと言われて、在留資格をくれませんでした。だからもらえません、彼女は。もらえないので彼女はそのまま」
(プィン・マー・ピューさん)「何もしゃべれません。悲しい。(Qなぜ在留資格がもらえない?)わからないです。きょう来た時はとてもうれしかったけど、いまはちょっと(悲しい)。なぜ(許可が出ないのか)わからない」
出入国在留管理庁は取材に対して、「緊急避難措置での在留特別許可は、仮放免者も含め、ひとりひとりの状況を踏まえ判断している。それぞれの判断理由は言えない」とコメントしました。
日本での在留を認めるか否かの判断は入管の裁量で決まります。マーさんは引き続き難民認定の結果が出るのを待つことになります。
ミャンマーでは2022年から国軍と民主派の内戦が激しさを増しました。空爆で自国民を焼き討ちにする国軍に対して、民主派は少数民族の部隊と協力し反転攻勢を強めていて、230万人を超える国内避難民が生じています。