その後は途中出場を続け、WEリーグ第5節の三菱重工浦和レッズレディース戦では、けがからの復帰後で最長となる、ハーフタイムからの後半45分間をプレーしました。

「試合前から、監督に『もしかしたら、ちょっと早くいくかもしれない』と言われていて。試合は攻められる展開だったので、きつさがありました。それでも1800人を超えるサポーターの方が応援に来てくれて、その中で勝てて、みんなの笑顔が見られたのはよかったです。あの中でプレーできるということは、本当に私は幸せ者だと思います」

新潟の女性選手の“パイオニア”として

今年34歳となった川村さん。新潟の女子サッカー選手の“パイオニア“として、その背中を見つめる後輩も育ってきました。

新潟市出身 白沢百合恵選手(19)
「いつも明るくてお姉さん的な存在で、パスコースを常に作ってくれるし、すごく頼りになる選手。優理さんみたいになりたい」

多くの後輩が背中を見て育ってますねー
そう伝えると川村さんは笑いながら、こう話しました。

「自分が経験したことは伝えていきたいと思いますし、プレーしている姿勢や練習に取り組む姿勢とかそういったところで『見て盗めるものは、盗んでほしいな』って思いますね。もちろん何かアドバイスできることがあるならアドバイスしますし、もっともっと話っていきたいなと思います」

今季、アルビレックス新潟レディースはプレシーズンのWEリーグカップで準優勝。リーグ戦もここまで6試合で4勝1分1敗と好調を維持(12月23日現在)。チーム初タイトルを目指します。

そのチームの歴史とともに歩み続ける川村優理さん。ワールドカップに出場し、アメリカでのプロ生活も経験して「今後も大好きなサッカーと常に向き合っていきたい」と話します。

「みんなも気にかけてくれますし、みんなと一緒にサッカーができていることを今は楽しみながら、頼むからひざ壊れないでと願いながら、プレーしていきたいですね」

前編「『なでしこジャパンに入ってW杯に』中1から10番背負い 26歳でたどり着いた“夢舞台”の先」から続く