「令和版”一杯のかけそば”みたいなことに」

キッズドアの渡辺由美子理事長は会見の最後に、今日届いたばかりの困窮家庭の保護者のメールを紹介しました。

「今、子どもは学校での昼ご飯をパン一枚で過ごしています。夏休みにラーメンチケット(キッズドアに協力している企業が支援)をいただき、お店に足を運び、美味しいラーメンを食べることができました。私にはラーメンを食べさせてあげることができないので、何より子どもがお腹いっぱいになれたこと、周りの人と同じようにラーメンを食べられたことに感謝いたします。どうか次回もラーメンチケットの支援をお願いします。」
 
渡辺理事長は、「令和版”一杯のかけそば”みたいなことになってしまっている」と話します。

物価高の影響は昨年に比べてもより厳しく、困窮子育て家庭はすでに切り詰めるものもないほど追い込まれていて、「子どもたちのお腹がいっぱいになることを何よりもお願いしたい」と締めくくりました。

 この冬も、キッズドアだけでなく様々な団体が食糧支援などを計画しています。クリスマスやお正月、世間が華やぐ時期には、困窮家庭の保護者や子どもたちはより一層孤独感や辛さが増すといいます。こうした支援が一時的な支えになることは大切ですが、もっと重要なことは継続して安定した生活を送れることです。

 児童扶養手当の所得制限引き上げや保護者の就労支援、賃上げや給食の無償化など、実現可能な施策はたくさんあります。早急な政府のリーダーシップ発揮が望まれます。