認定NPO法人「キッズドア」は、困窮子育て家庭に対するアンケート(11月10日~16日実施)の結果を12月5日に公表しました。回答した約1800件のうち、90%が母子世帯です。12月に入っても乳製品を中心に677品目が値上げされ、回答からは物価高騰に耐えきれない深刻な状況が見えてきました。

 まず家庭の経済状況です。「貯金はない」が40%を占め、「借り入れがある」という回答も43%ありました。こうした背景の中、物価高騰を受けて「とても厳しくなった」と、「やや厳しくなった」を合わせると99%の家庭が打撃を受けています。しかし、昨年と比較して年収が増えた家庭は9%に留まっており、「変わらない」が57%、「減る」が34%と、9割以上が政府が進める賃上げの効果を受けておらず、物価上昇分を補いきれていません。

 アンケートに回答した保護者からは、「お金が無く借りては返しての繰り返し。ローンも作りたくないが生きていくために仕方ない」。「コロナの影響を受けて貧困層のどん底から物価高騰の煽りをうけ、また貧困層に落ちている。もう借金できる金融機関もない」といった悲痛な声が届いています。