コロナの影響で落ち込んだ『観光産業』が政治に求めることとは

 そして、コロナ禍で観光産業が落ち込んでいる奈良県。観光の中心地「奈良公園」では今年、65頭の鹿の赤ちゃんが生まれていて、観光客を心待ちにしています。
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 感染第3波の真っただ中だった去年1月、奈良公園に観光客の姿はなく、静まり返っていました。

 (武田俊男商店 武田豊店主 去年1月)
 「ここで鹿煎餅をやったら100m先の鹿がえさを求めて走ってくる。それだけ鹿煎餅をやる人が少ない」
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 コロナ前の2019年には約4500万人だった奈良県への観光客が、感染が始まった2020年には約1900万人にまで落ち込みました。今年のゴールデンウィークあたりから徐々に観光客は戻りつつありますが、度重なる制限などに地元からは不安な声が聞かれます。

 (奈良漬店『今西本店』 今西泰宏代表)
 「ただもうとにかく早く何とかしてほしいです。いつまでもこれ(制限)を何回やるんかと」
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 観光業が活気を取り戻すにはどうすればいいのか。こんな声も聞かれました。

 (和菓子店『萬勝堂』 上村卓也専務)
 「県民割だけじゃなくて、もっと大がかりな経済効果の出るようなものをやっていただかないと。やっぱり“GoTo”みたいに全国的に一斉にガッとやるというものが出ないと」
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 さらに、奈良の観光といえば修学旅行です。これまで修学旅行生を積極的に受け入れてきた観光ホテル「多武峰観光ホテル」に話を聞きました。

 (多武峰観光ホテル 上村晃生支配人)
 「3月まではやっぱりほとんど壊滅状態というか…」

 今年になってようやく修学旅行生が予約通り宿泊できるようになってきたといいますが、今も不安は拭いきれません。政治に求めることは…。

 (多武峰観光ホテル 上村晃生支配人)
 「固定資産税とかも結構負担が大きいんですね。補助金とかもいろいろ考えていただいているんですけど、税制面でちょっと助けていただけたらなと」