“妄想”が動機なのであれば、このとき対象は京アニに向かうはず

和田医師「小説家を諦め“自分には何もなくなった”という『人生への投げやりな感情』や、唯一の”つっかえ棒”だった小説を失い『どうしていいかわからない閉塞感』を抱えていたことが、犯行の動機となった。このときの犯行動機は、小説家を断念したという“現実の出来事”に関連している。“妄想”が動機なのであれば、このとき対象は京アニに向かうはずだった」

つまり、京アニでの事件については、▼小説が落選したという「現実世界での出来事」と、▼極端に他責的で誇大な自尊心を持つ被告の「性格傾向が主に影響」していて、“小説が盗用された”という「妄想世界での出来事」が犯行に影響した程度は限定的である、との見解を示した。