④一度思い込むと修正が困難
・自堕落な生活をしていた父親に失望し、糖尿病を患った父親の看病を妹に押し付けた
・母親に再会したとき、「何で今頃出てくるんだ」と反発した。他の兄妹は母親との関係を改善させたが、被告人は不満を抱き続け改善しなかった
・兄は被告人について「自分の主張を曲げない。『こうしたい』ということをおさえられない」と話した。
▼“妄想の特徴”と“行動との影響”を分析すると「程度は限定的」
和田医師は、青葉被告の妄想の特徴についても4つに分析した。①現実世界においては、興味・関心を持つ領域のみに出現する。②その解釈の内容はその時々の心境、置かれた状況と密接に関係する。③妄想内容は現実世界のできごとに関連していて、明確に指摘できる。④妄想内容は被告の判断で行った行動の結果と、性格傾向で決定される。そして⑤妄想は被告の言動にほとんど影響を及ぼしていない。と報告した。たとえば「京アニに小説を盗用されている」としながら「京アニに直接抗議していない」ということだ。
さらに和田医師は、青葉被告が京アニで事件を起こす前に計画していた“大宮駅前での大量殺人計画”について挙げ、犯行動機を説明した。