6月2日から3日かけて台風と前線による線状降水帯がたらした記録的豪雨によって、24時間雨量は静岡県内31地点中、9つの地点で過去最高を記録しました。豪雨から3日が経った5日も各地で復旧に向けた作業が続いています。

2日の記録的豪雨では、静岡県内に相次いで線状降水帯が発生し、各地で観測史上最大を記録しました。24時間雨量は、浜松市天竜区熊で497.5ミリ。藤枝市高根山で478.5ミリなどとなっていて、県内31地点中9つの地点で過去最高を更新しました。

記録的豪雨により、県内では2人が死亡、1人がけがをしました。

浜松市北区引佐町渋川では土砂崩れに巻き込まれた男性(35)が死亡。男性は2022年3月までの2年間、“地域おこし協力隊”として活動し、卒業後、今回被災した民家に移り住み、被害に遭いました。

また、磐田市大平では74歳の男性が行方不明となっていました。約20キロ離れた袋井市の海岸では4日朝、遺体が見つかり、磐田市などは5日午後、遺体は行方不明の男性と確認しました。

また、建物については、県内であわせて8棟が被害に(全壊4棟、半壊1棟、一部損壊3棟)。浸水被害も深刻で、床上浸水は173棟、床下浸水は544棟が報告されています。

沼津市のきせがわ病院では、病院の1階部分が浸水する被害を受けました。

<中西結香記者>
「病院では一時、150センチ以上にも水が達しました」

1階にはリハビリ施設があり、1日でも早い営業再開に向けて職員などが懸命に復旧作業に当たりました。

<きせがわ病院 塩田美佐代・看護局長>
Qここにあるもの全部捨てる?
「木とか布製のものは汚水が含まれてしまっているので、洗っても消毒しても臭いや菌がなかなか取れない」

浸水の影響でランニングマシンや 医療機器など、リハビリ施設にあった7割ほどのものが廃棄を余儀なくされたということです。きせがわ病院は7日からリハビリ施設に通う患者の受け入れを再開する予定です。

病院の向かいにある有料老人ホームも浸水しました。