世界の有名観光地は方向転換をしている?!
政府の意図とは少し違うかもしれませんが、実はコロナ禍において世界の有名観光地は、【観光客がいないわが町って素敵だよね】っていうことに気づいた。渋滞がなくなった、オーバーツーリズムがなくなった。混まなくなって快適になって、観光客がいないと海も綺麗になったし、山も見えるようになった。そういう場所は世界中で話題になってしまう。
世界の有名観光地の方向は2019年に戻るのではなくて、人数ばかりをかけるんじゃなく、人数を追っかけない新しい観光の形になろうとしてるんです。私は「ステークホルダーツーリズム」って呼んでいるんですけど、地元住民または観光客も含め、みんなが観光産業からリターンをフェアに得るにはどうしたらいいだろうとかって考え方です。
そうすると、人数を追わないで経済効果をもらうためには、「何人来たか」じゃなくて、「1人がいくら使ってくれたのか」っていうことを見ていくことになりますし、日本では1泊観光が多いんですが、それを3泊4泊にすることができる。例えば、交通と旅行代理店さんとホテルだけにしかお金が落ちてなかったのに、もっと地元にお金が落ちるようになるんですよね。
ですから地元への消費額とか、地元に滞在していただく期間を長くして、地域文化を理解してもらう。そういったところの所、評価に変えてかなきゃいけない。万博も今何人来るのかばっかり。そうじゃなくて万博を機会に市内を楽しんだ人がどのくらいいるのか。それが大阪の価値をどのぐらい上げたのか。こういったところも評価にぜひ加えていただきたいと私は思っています。