警察官をかたる男からかかってきたニセ電話詐欺の電話を録音して警察に提供し、被害防止に貢献した長崎県の女性に、17日長崎警察から感謝状が贈られました。
感謝状を贈られたのは、長崎県時津町に住む阿比留加奈子さんです。
阿比留さんは浦上警察署に勤務する警察官の妻で、先月、自身のスマートフォンにかかってきた電話を詐欺だと見抜き、やり取りを録音して県警に提供しました。
電話をかけてきたのは福井県警の警察官をかたる男で、不審に思い録音を始めたところ次第につじつまが合わない話をし始めたといいます。
その時の音声がこちらです。(※一部短く編集し動画で聞くこともできます)
福井県警をかたる男
「福井県警の方で詐欺グループについても捜査を進めていまして。家宅捜索しましたところ、大量の他人名義のキャッシュカードや携帯電話を押収しています。これらの押収しているキャッシュカードというのが、いわゆる振り込め詐欺の振り込み先の口座として利用されていたものでして、●●さん名義の口座にも被害に遭われた方がいるのが現状なんですね。まずこちらで登録されている住所を読み上げますので一度確認をお願いします」
それまでよどみなく話していた男は「長崎県西彼杵」という地名で言葉に詰まります。
福井県警をかたる男
「長崎県…うわぁ…いいですか」
「にしかれ…にしかれ…読みづらいな」
「ちょっと読めないんですけど」
「いまご自宅って長崎県ですか?」
阿比留さん「はい」
男「にしかれ…にしかれ…これ何て読むんだろう。にしかれ何とかという住所ですか?」
阿比留さん「それって電話で答えないといけないんですか?」
男「いえーあのー別に別にお答えしたくないことはお答えしなくていいんですが」
阿比留さん「じゃあ答えないです」
阿比留さんが県警に提供した犯人の音声は、報道などを通して実際に詐欺被害防止に役立てられたことから、県警は17日、阿比留さんに感謝状を贈りました。
阿比留さんは「(音声を)ニュースにしていただいてて、その中のコメントに『これを観てたからかかってきた電話にだまされずにすみました』っていうのが何件かあったので、そういう形でだまされる方が減ってくれたらいいなと思います」と話しています。














