朝から深夜4時まで全国の患者を診察する“後遺症専門外来”

「ヒラハタクリニック」では、多い日で1日100人近くのコロナ後遺症患者を診察している。この日の診察は、午前10時~翌日の午前4時まで。患者の診察を続けていたため昼食は午後11時。さらに、診察は続く。

(ヒラハタクリニック 平畑光一院長)
「(Q深夜まで診察するのは?)患者さんが来ているのに診れないというのは辛いですよね。だからやれるだけのことはやろうと思っていますね。(診察を)お断りした人が数日後に亡くなってしまったということが現実にあったので。たぶん、自殺なんですけど。大体3時、4時までやって寝袋で仮眠して、朝5時に帰って風呂だけ入ってまた出てくるみたいな。そういう生活をずいぶん長いことしていますね」

午前2時すぎ。眠らない街・渋谷も人はまばらに…。待合室にいた後遺症患者はいなくなった。しかし、まだ診察は終わらない。
【平畑院長がオンラインでコロナ後遺症患者を診療している様子】
(平畑院長)「地元の病院に行ったときは?」
(後遺症患者)「地元の病院は特に何もしてくれることはなく。『後遺症でもコロナにつける薬ないから』みたいな感じで言われて」

電話で話していたのは、京都府内に住むコロナ後遺症の女性患者(30代)。地元の病院では診てもらえない全国の患者たちにオンライン診療も行っているのだ。
(京都府内のコロナ後遺症患者)
「常に何かが乗っている感じで、最初はすごくきつかったです」
女性は今年2月にオミクロン株に感染。後遺症で一時、寝たきりに近い状態になっていた。
【平畑院長がオンラインでコロナ後遺症患者を診療している様子】
(平畑院長)「寝たきりに近い状態だったからね。まだ通勤練習はしていないですか?」
(後遺症患者)「大丈夫でした、行くのは行けました。しんどくもならなかったので」