治療法を模索する関西の“コロナ後遺症外来“


 コロナ後遺症の専門外来を行う病院は関西にもある。大阪の「北野病院」では後遺症外来の予約は1年先まで埋まっている。



 (今年2月にオミクロン株に感染したコロナ後遺症患者)
 「ちょっと歩いて帰ってくるだけで息切れみたいなのをしてしんどくなったきたので。それからまた家から出られなくなって」
 (北野病院・コロナ後遺症外来担当 丸毛聡医師)
 「原因となっているひとつね、これかなと思うのが副腎のホルモンですね。この数値が非常に低いです。『副腎不全』という状態ですね。それでだるいのかなと思います」

 「北野病院」の丸毛聡医師も、コロナ後遺症の治療法や対処法を探っている1人だ。特有のけん怠感は感染時の治療で使われた薬の影響で、「副腎不全」を起こしているケースがあるとみている。

 (北野病院・コロナ後遺症外来担当 丸毛聡医師)
 「『補充治療』といって、ホルモンの補充を始めようかなと思っています」

 コロナ後遺症を研究する医師は多くはない。今年4月に京都で学術講演会が開催され、丸毛医師の臨床データの発表に多くの医師らが注目していた。

 (北野病院・コロナ後遺症外来担当 丸毛聡医師)
 「意外と多いのは副腎不全です。けん怠感で来たら副腎不全で主に嗅覚障害に対する点鼻ステロイドをしすぎた薬剤性の副腎不全の方が多いです。(Q後遺症が続いている人にワクチン接種を勧めるべき?)ワクチン接種で6割がよくなって2割が悪くなったというデータもあって、お勧めするかどうかは、『そういうデータです。リスクもありますけれども、どうしましょうか?』という形で相談して決めています」

 コロナ禍でこういった情報交換の場はほとんどなかったというが、コロナ後遺症の治療は少しずつ確立されようとしている。