駐屯地に戦車、高射機関砲…泊まり込みで“10分出動”へ

ソ連軍ゲリラ侵入への備えとして、函館駐屯地には戦車2両が集められ、空からの攻撃に備えた高射機関砲も新たに配備されました。

※函館駐屯地に配備された高射機関砲(1976年9月11日)

さらに、全隊員約700人に泊まり込みが命じられ、号令がかかれば10分以内に出動できる体制を取ったといいます。

当時23歳だった山鹿さんは、その緊迫感をこう語ります。

函館駐屯地 元陸上自衛隊 第3中隊 山鹿豊さん
「隊員服の上下にブーツの半長靴をはいて、いつでも出られるように準備していました。武器なども、いつでも出せるよう武器庫に入る順番も決めていました。列になってぶつからないようにして、1秒を競う訓練をやりました」

※当時 第3中隊に所属していた山鹿豊さん

当時18歳だった飯嶋さんは、泊まり込みの生活を“意外な思い出”として覚えているといいます。

函館駐屯地 元陸上自衛隊 第3中隊 飯嶋隆さん
「ベッドを汚さないように新聞紙をひいて寝ていた記憶があります。隊員は全員、外出できない、帰れない。駐屯地に泊まり込むことになりました。上の人も下の人も関係なくまとまって食事をするのは、普段、演習以外ではないので…嬉しかったかなっていう思い出があります」

※当時 第3中隊に所属していた飯嶋隆さん