2日後、届いた極秘情報「ソ連軍ゲリラが侵入する動き」

強行着陸の翌日、ソ連から日本側にある要求が届いた一方、2日後の9月8日には、アメリカ政府を通じて日本に極秘情報が届いたとされます。

“ミグ25を奪還・破壊するため、ソ連軍ゲリラが函館に侵入する動きがある”

情報は「信頼できる事実」と評価され、陸上自衛隊を統括する陸上幕僚監部などを通じて、函館駐屯地の幹部にも伝えられました。中隊長だった大北さんの耳にも入り、続いて上官から告げられた“命令”に驚いたと語ります。

※都内で「報道の日」の取材を受ける大北太一郎さん

函館駐屯地 元陸上自衛隊 第3中隊長 大北太一郎さん
「『函館空港に侵入するソ連のゲリラ部隊を撃滅せよ』という命令を、口頭で受けました。ソ連が捨てておくはずはない。きっと函館に取り返しにくるだろうと思いました」

この日、陸上幕僚監部は一刻を争う事態と判断。函館駐屯地で、有事に備えた体制づくりを進めました。