《”児相の在り方”が問われた、札幌の2歳女児虐待死事件…》

札幌では6年前、児童相談所のあり方が大きく問われる出来事が起きています。2歳の女の子が、虐待を受け、衰弱死した事件です。“未然に防ぐことができたのではないか…”いまも西澤さんら、児童相談所の職員たちの胸に深く刻まれています。
相談判定課(児童福祉司)西澤耕平さん
「子供のやりたいこと、したいこと。保護者のやりたいこと、したいことと。“児相がこのほうがいいんじゃないか”って思うところはズレていることが大きくて。それを擦り合わせて、なるべく同じ方向を向くようにというのができたらいいが、それに時間がかかってしまったりとか」
「“これが最善だったのか”と常に考えて…。“もっとこういう話をすればよかった”とか“もっとこういう視点から話を進めればよかったな”と思う部分は正直よくある」

西澤さんが、児童相談所で働き始めたのは2022年。札幌で起きた虐待死事件は、異動前の出来事でした。しかし、二度と悲劇を繰り返さないために、西澤さんは一人一人と懸命に向き合っています。
『東部児童相談所』には、夜になっても相談が舞い込みます。
家庭支援課 地域支援係 鈴木崇寛係長
「要支援の世帯だってことですよね。いま継続指導とかで動いている感じなんですかね」

シフト制で夜間の対応にあたります。『東部児童相談所』がカバーしているのは、札幌市内の白石、豊平、清田、厚別区の4区。札幌中央区にある、もう一か所の児童相談所とも、リモートで情報共有をはかります。
家庭支援課 地域支援係 鈴木崇寛係長
「令和元年(2019年)の事件があって、夜間帯の対応を手厚くというところがもちろんある。そこの部分を2所に分かれた後も充実させて継続できる形にした」
家庭訪問を終え、東部児童相談所に戻った西澤さんの姿もありました。















