小児性愛 専門家は「思春期前の児童に性愛的な欲求や関心を持つ状態」

小児性愛について、熊本大学の高岸幸弘准教授(専門:臨床心理学)に聞いた。

小児性愛は思春期前の児童に性愛的な欲求や関心を持つ状態のことで、それ自体は疾患ではない。
その欲求のせいで苦しんだり、実際に行動に移す衝動を止められない場合などは「小児性愛症」という精神疾患になる、という考え方が一般的。

日本での治療は、認知行動療法といって、小児性愛自体を変えるのではなく、小児性愛の性的指向からわいせつ行為などの行動に移してしまう過程を改善する治療法が取られている。

一方、海外ではアメリカや韓国のように、性欲を減退させるホルモン療法など投薬治療を行う国もある。

懲罰的な意味合いが大きく「治療」といえるかは議論がなされているところ。

小児性愛の発現については、先天的なケースもあれば、虐待経験などのトラウマが原因で発生することもある。