枕崎市では終戦の年、昭和20年3月以降、たびたび空襲に見舞われました。なかでも7月29日の枕崎大空襲では、市街地の9割が焼失しました。

(宮内悦雄さん・87)「グラマンが機銃掃射をして、怖かった。幻を見ているみたい。町が焼けて、人が黒く見える」

終戦の1か月後、空襲で傷付いた枕崎の街を台風が襲いました。枕崎台風です。

(記者)「昭和20年9月17日にここ枕崎に台風が上陸し中心気圧916.1ヘクトパスカルを記録しました」

(宮内悦雄さん・87)「堤防はなかった、直に海だった」

枕崎では観測史上1位となる最大瞬間風速62.7メートルを観測。猛烈な風が吹き荒れ、高波だけでなく海面が上昇する高潮も発生しました。

(宮内悦雄さん・87)「『黒い波がばーっと上がって2階建ての家を叩き壊した』と、逃げてきた人が話していた」