■参院選に向け新たな策、そして目玉候補
泉執行部は現状を挽回すべく、1月末に入って支持率回復の策を次々と打ち出した。 一つは、公約に盛り込む政策を一般公募すること。党員以外からも幅広く国民の声を聞くことで、支持を広める狙いがある。さらに党内に新たな委員会を新設した。メンバーに片山善博元総務相や高校生などを迎えるという異色の顔ぶれで、経済や社会保障政策などを議論し、公約に取り込むことにしている。「分配」という、同じワードを掲げる岸田政権の政策と、差別化を図りたい考えだ。
また、若手議員を対象に「質問力」を高める講習会をスタートさせた。これまでは職人の世界のように「見よう見まねでやっていた (立民・馬淵国対委員長)」が、この文化を否定し、先輩議員から手取り足取り指導するのだという。
そして、党関係者が期待を寄せるのが参院選の目玉候補だ。既に衆院選で落選した辻元清美前副代表を比例区で擁立する方針を固めた。「知名度の高い辻元氏を全国行脚させれば票を掘り起こせるのではないか」 との期待の声も聞こえる。さらに、著名人にも接触するべく動いているのだという。
維新、国民民主、共産、連合と、複雑なパズルに苦悩する泉執行部。参院選に向け、いまが正念場なのかもしれない。
TBSテレビ政治部 野党担当