「保護観察を付けてもよかったのでは」
2022年の判決では、次のように指摘されています。「住居侵入・傷害事件の翌日に謝って許してもらいたいと考えて被害者方へ赴こうとした経緯からしても、思考の歪みは顕著である。再犯が強く危惧されると言わざるを得ない」
「初犯でここまで踏み込む判定はなかなか難しいと思います。他にも何らかの事情があると思われる。以前にも同じようなことをやっているなどで再犯の可能性を指摘されている。思考の歪みが顕著であるというのは、おそらく犯罪実行までは向かうが、それ以外のところまで知恵が回っていないということだと思います。なので、2022年の判決では保護観察は付けてもよかったのではと思います」
ーーー保護観察というのはわかりやすく言うと?
「執行猶予は出しっぱなしになるため自由になりますが、保護観察の場合は、保護観察所が関与して保護司が前科のある人たちを定期的にケアします。就労支援や教育的な指導をしていくということで、再犯を予防することはできるのではないか」
ーーー刑法犯の再犯者率は2003年が35.6%だったのに対して2023年は47%と、20年で11.4%も上昇しているという警察庁のデータもあるようですが?
「犯罪の初犯は減ってると思いますが、再犯者が増えているのは就労の問題や様々な要因があるのではと思います」















