もしも増産してコメが余ったら?
話を聞いたコメ農家2人の共通の懸念点が「コメが余ったときの対策を示してもらわないと、コメ増産に踏み出せない」。
コメがたくさんとれるということはそれだけ価格が下がる可能性があります。流通経済研究所・折笠俊輔主席研究員は「コメ政策は需給バランスが重要。供給増なら需要も増やす必要。そのためには『輸出』を増やす」と話します。
農林水産省調べによるとコメ輸出の現状は、ここ数年、日本のコメ輸出は右肩上がりで、2025年1月~6月のデータを見ると前年の同じ時期と比べて14%輸出が増えています。
海外の“日本食ブーム”というのが大きく、海外ではおにぎりが人気で、日本のコメだと冷めても粘り気がありおいしいということで、日本のコメを使うところが多くブームもあり、伸びていっているとみられます。
そして、パックご飯の輸出量と金額も右肩上がりです。
折笠俊輔主席研究員によりますと「日本のコメは海外需要があると思う。例えば、すしは世界中に広がったが必ずしも日本産米が使われているわけではない。海外の和食店で『日本産米使用』は付加価値になるのではないか」ということです。