貧しかった経験 『山王』が考えた”空き家問題”

山林を巡る傍ら、今、永野さんが力を入れているのは、売買が難しい空き家を格安で購入し、自分でリフォームをするなどして、格安の賃貸物件として貸し出すことです。山と同様に住宅も空き家となり、その扱いに困っている物件が増えています。

(永野彰一さん)
「自分が若いころに賃貸が借りられなったというのもありますし、家賃保証に関しても、6万円は通らないけど5万円は通るとかあるんですよね。その人の年収で」

すでに、こうした物件を数百軒持っていて、主にひとり親家庭など、いわゆる「賃貸弱者」と呼ばれる人たちに格安で貸し出しているといいます。
(永野彰一さん)
「(賃貸弱者は)たくさんいますね。最後に自分の所に来れば家が借りられるよという、受け皿になりたいと思っています」
ユニークな投資哲学で貧困から「山王」と呼ばれるまでに上りつめた永野さん。しかし、「自分が苦しかったからこそ、人とのつながりを大事にしたい」。それが永野さんのこだわりです。