おととし4月に行われた石川県小松市の市議会議員選挙で、当選した候補者5人に現金を配ったとして、公職選挙法違反の疑いで告発された福村章石川県議会議員を検察が不起訴とした処分をめぐり、検察審査会が「不起訴は不当」と議決し、検察が捜査をやり直すことになりました。

福村県議と後援会の関係者は、おととし4月に行われた小松市議会議員選挙で当選した候補者5人にそれぞれ現金5万円を配ったとして、おととし6月に公職選挙法違反の疑いで福井県の市民団体に告発されていました。

金沢地検は去年2月、福村県議を不起訴としていましたが、市民から選ばれた審査員による金沢検察審査会が、今年7月10日付けで「不起訴は不当」と議決しました。

検察審査会は、検察官による電話での聴取が行われたものの、対面での聴取が実施されておらず、「一般市民感覚として、厳正な捜査が尽くされているとは言いがたい」としています。

議決を受け、検察は改めて捜査し、起訴するかどうかを判断することになります。

金沢地検の小林修次席検事は「議決内容を精査した上で適切に対応します」とコメントしています。

福村県議は北陸放送の取材に対し「何の連絡もないのでコメントしようがない。不起訴になっていて違反するようなことはしていない。事情聴取も適切になされたと認識している」としています。