政治に影響されない「装置」 ひとつは出入国審査で”特別扱い”
張済国さんは、「政治でもめても、社会市民レベルでは影響を受けない」そういう健全な関係を作るための装置が必要だとして、最低限すべき2つのことを提言している。
【提言 1 日韓間の出入国簡素化制度の導入】
ひとつは出入国にあたり、日韓の間で、出入国審査を自国民並みに簡素化すること。
例えば、現在、釜山から福岡までは飛行機で35分しかかからないが、福岡空港での入国審査には1時間以上かかる場合がある。
代替案として、現在、韓国と日本の両国が自国民の入国手続きを簡素化するために導入している自動入国審査システムを、韓国人と日本人が相手国に入国する際にも使用できるようにする。
この措置は、すぐに実施可能であり、技術的にも全く問題がないと考えられる。
なぜ、出入国審査の簡素化が「関係が悪くならない」装置になるのか。張済国さんは「関係が悪くなると国民が困るからだ」と説明した。
東西大学・総長 張済国さん
「韓国人に対し、日本人が使っている自動認識、パスポート乗せるシステムありますよね。日本の空港で韓国人だけにはそういうシステムを使えるようにする、そうするとほかの外国人は入国するのに1時間かかるけれど韓国人は5分で入れる。韓国人は気持ちがいいですよね。日本に対するイメージがよくなるし、逆に日本人も同じ。韓国に来る時に、韓国人が使っているシステムを日本人も使えれば、特別待遇を受けているような気がしますよね。『日韓関係が良くなると、直接私にメリットがある関係』、つまり『国民が皮膚で良好な日韓関係を感じられる装置』をたくさんつくること。もし政府関係が悪くなりその装置がなくなったり中断したりしたら、国民が困りますよね。きっと自分が直接被害を受けると政府に抗議すると思うんです」