「政治家が歴史問題を利用 関係悪化を招いている」

日本を知り日本と韓国を学び、今思うことがある。

東西大学・総長 張済国さん
「歴史問題だけをフォーカスして韓日関係をみると、これは永遠に平行線。日本には日本なりの解析があるし、韓国もそうだし。我々は被害者の立場ですから、被害者が納得しない限りこの問題は続くんですよ。だけどこれが全ての韓日関係ではない、歴史問題はあるんだ、と認めて、歴史以外のところでは進んでいくことが大事。私はそういう意味で『歴史問題を管理する』と言っています。今はそれができないから、何かあったら全ての関係が悪くなる。それは不健全です。そしてそれを政治的に利用する政治家がいるからもっと悪くなる」

関係の構築や改善は政治と外交の仕事だが、これまでその政治家が関係悪化を招いてきたケースも多いと話す。

東西大学・総長 張済国さん
「韓国では、植民地時代の話を教科書で勉強した人がほとんどですから、ある意味日本に対する否定的な雰囲気はあるんですね、社会に。だからそれを進歩(革新)系の政党は、保守系を攻撃するために、反日感情を活用して保守を攻撃する材料として使える。保守も自分たちが親日にされるのはよくないのでディフェンスすることもある。だからそういう雰囲気の中で、日本からいろんな刺激が来た時にそれを国内政治に利用する、そういうことがあるんです。文在寅政権の時にその傾向が強かった。日本でも一部の政治家が反韓・嫌韓をあおることがありますよね」

そしてこう付け加えた。

東西大学・総長 張済国さん
「本来、政治が国民を心配すべきなんだけど、今は国民が政治を心配するようになりました。逆じゃないですか、国民を安心させるのが政治です。おかしなことです」