コロナ禍があけ、マスクをする機会が減り口臭などを気にする人が増加。オーラルケア市場が拡大する中、これまでになかった⻭ブラシが続々登場しています。
汚れ激落ち「ピラミッド形状」
900種類以上の歯ブラシを取りそろえる『ハンズ新宿店』(東京・渋谷区)。
歯ブラシ関連全体の売り上げが「前年比110%伸び」とのことで、中でも“特徴的な歯ブラシ”が人気だといいます。

360度ぐるりとブラシがついているものや、歯磨き粉いらずで磨けるものなど個性的なものが登場するなか、特に売れているのが「奇跡の歯ブラシ」(ふつう・やわらかめ/各620円)。
『ハンズ』広報部・本田造一さん:
「独自の“ピラミッド形状”と呼ばれるブラシの形をしていて、ここ1か月ぐらいの間にハンズ全体で1万本以上売れた」

ブラシ中央の毛は高く、両サイドは3ミリ低い【立体的なピラミッド型】。
ありそうでなかった形ですが、開発のきっかけは“キーボードの掃除”だったといいます。
『株式会社⻄尾』⻄尾秀俊代表:
「隙間の汚れを落とすのに⻭ブラシを使ったけど隙間に入らない。ハサミでピラミッド型に切ったら、キーボードにスっと入って汚れがめちゃくちゃ落ちた」
掃除中にひらめいたという立体的なピラミッド構造の⻭ブラシ。その磨き心地はー
THE TIME,マーケティング部 山根千佳部員:
「⻭の隙間にぐんぐん入っていく感じがある」
歯の模型に赤いインクを塗り、汚れの取れ具合を見てみると“軽く3回ブラッシング”するだけできれいに。

磨きにくい⻭の裏側も3回なぞるだけできれいに磨くことができると口コミが広がり、累計2000万本を売り上げています。

『神田橋デンタルオフィス』帆足公人院⻑:
「⻭と⻭の間にそのまま当てれば、無理やり押さなくても入っていくので、ピタッと合って⻭垢が取れるのではないかなと」
「極細&多毛」超もふもふ触感
売れに売れている個性的な⻭ブラシは他にも。
医薬品や化粧品などを開発‧販売する会社が作った「モフらし」(レギュラー・コンパクト・スーパーコンパクト/各796円)です。

ブラシの部分には、毛先が丸くカットされたモフモフの塊が8つ。1つ1つが“小さな化粧ブラシ”のような感じです。
山根部員:
「ふわふわで、これは新感覚。刺激も少なくてとても気持ちがいい」

【メイクブラシの技術を応用】し、一般的な⻭ブラシの毛先「直径0.2ミリ」に対してモフらしは、段違いの「0.08ミリ」。
毛の本数も通常の⻭ブラシの約22倍の「1万6000本」と、今までになかった【超もふもふ】の⻭ブラシです。
『株式会社大木』伊藤莉沙さん:
「“⻭茎に優しい”のが一番のポイント。⻭茎は粘膜なので強く磨いてしまうことによって傷つけてしまうことがある」
⻭茎に負担をかけずに磨くことができ、マッサージ効果も期待できるとのこと。
厚生労働省の調査では、いまや「2人に1人が歯周病」ということもあり…

『神田橋デンタルオフィス』帆足院⻑:
「例えば⻭茎が腫れているとか、⻭茎がすごく下がって普通の⻭ブラシを当てると痛い患者さんにはすごく向いている」