河内祐貴さん:「使っているキャベツやネギ、野菜などの値段が上がっていったので、それがしんどかったです」

先代の思いを受け継ぎ、その姿と味を思い返しながら、ラーメンを作り続けてきた河内さん。

河内祐貴さん:「一時、簡易的なスープにしましたが、ちゃんとガラでとるスープに戻して。僕は見て覚えたので言葉で教えてもらったことがなく、バイト時代に食べていた味を思い出しながらです」

試行錯誤しながら自分なりに守ってきた味。店の名前を冠した「原点ラーメン(800円)」です。


客:「やっぱり味噌だよね。結局迷ってもね」

こちらのテーブルには、青春の味に別れを告げようという客が高校卒業以来、およそ10年ぶりに集まりました。

客:「昔はよく来ていましたが、最近は来られていませんでした。やっぱりおいしいですね。味も変わらないですし」

河内祐貴さん:「半分以上は常連さんで顔も知っていますし、あまり見ない人はしばらくぶりに来てくれたんだと思いますし、寂しさもありますがありがたいことに毎日忙しいので、寂しさを感じることなく過ごせています」

店をたたむその日まで。河内さんは「原点」の味を楽しんでもらおうと厨房に立ち続けます。