「お待たせしました」
午前11時半。待ちわびた人たちがにこやかな表情で店に入っていきました。
河内祐貴さん:「きょうのように並んでもらった人には、並んでもらったからには出来るだけ多くの人に食べてもらえるように」

「らーめん屋原点は」、1993年の創業以来30年以上、地元の人たちの胃袋をつかんできました。
店を立ち上げたのは、先代の酒井孝志さんと妻のなみよさん。
しかし、腎臓を患っていた孝志さんが2024年5月に亡くなり、なみよさんも体調を崩して働けなくなりました。
それ以来、高校時代からアルバイトとして2人を支えてきた河内さんが店を引き継ぎました。
河内祐貴さん:「先代が大事にしてきたお客さんなので、その人たちに最後のギリギリまで昔と近い味を食べてもらえるように最後まで頑張ろうと思っています」

しかし、コロナ禍で遠のいた客足が回復しきらず、小麦をはじめとした物価高が追い打ちをかけ、閉店を決めました。