青森県むつ市の県立高校2校が統合して開校する「統合校」の改築工事の入札が中止になりましたが、県教育委員会は、「むつ工業高校」の校舎を活用して予定通り開校させる考えを示しました。

県教育委員会の早野英明次長が3日、むつ市役所を訪れ、山本知也 市長たちに入札の中止に伴う検討状況を報告しました。

再来年度、「大湊高校」と「むつ工業高校」を統合して新設する「下北地区統合校」については、改築工事の一般競争入札の参加希望者が期限までに現れず、入札の中止が決まり、むつ市が県教委に今後の方針を求めていました。

報告では、改築にかかる工事期間は2年程度かかるため、今後、工事業者が現れたとしても予定している再来年4月までの工事の完了は難しいとしました。

一方で、「統合校」への進路を希望している生徒への思いに応えるため、現在の「むつ工業高校」の校舎を活用して、予定通りのスケジュールで開校させたい考えを示しました。

県教育委員会 早野英明 次長
「むつ工業高校の校舎を活用して、新しい統合校での学習活動がしっかり進められるように、これから対応していきたい」

むつ市 山本知也 市長
「一般的ではない、オープンな形でデザインされた校舎に入るという思いを(子どもたちは)持ってたわけですから、それについては子どもたちが残念な思いは持ってると思います。私自身もそれ自体は残念」

県教委では今年度、統合校の開設に向けた準備委員会を立ち上げることにしてますが、その目途が立っていないため、むつ市は早急に設立するよう求めています。