■自然豊かな「蔵王」に「巨大風車」ができる?!

今年5月末には関西電力が川崎町での風力発電事業の計画を公表。その直後から、蔵王の景観や自然環境、住環境への悪影響を懸念する首長らから猛反発を受けました。


川崎町 小山修作町長:
「率直に言って白紙撤回した方が良い」


蔵王町 村田英人町長:
「良心的な態度に全く見えない


関電の計画は、公表からわずか2か月で断念に追い込まれました。
川崎町で染物や織物の工房を営む佐藤大史さん(40)は、計画の中止を求める住民団体の共同代表を務めました。


風力発電計画のあった場所を案内してもらいました。

蔵王風力発電建設計画の中止を求める会 佐藤大史共同代表:
「ちょうどあの山のちょっと向こうから、ずっと並んで行く予定だったんですよね、こっちの方まで。ここら辺全体がそうです。小学校がすぐそこで、一番近い風力発電から2キロ以内に小学校があった」


当初の計画では、高さ180メートルの風車を最大で23基建設することになっていました。そして、風車の半径2キロ圏内には637軒もの住宅がありました。


蔵王風力発電建設計画の中止を求める会 佐藤大史共同代表:
「生活圏であり文化圏であるので、あまりに急な話だと思った」


関電の説明も納得のいくものではなかったと言います。

蔵王風力発電建設計画の中止を求める会 佐藤大史共同代表:
「例えば前日と言ってることが違ったりとか。あとは根拠となる論文がある。でも論文があるからやらないとか、論文があるけどやるとかっていう、どこか矛盾したような話ばかりで、何も勉強できなかったなっていう感じでした」


現在、県内で環境アセスメントの手続きが進む風力発電事業は、あわせて16件にものぼります。