“店を禁煙にしたら売り上げが3割減った”

 大阪市全域で路上喫煙が禁止となるなか、タバコが吸える場所を求めてさまよう人は、4月以降さらに増える可能性があります。

 大阪府内では受動喫煙防止のため、4月から、客席面積が30平方メートルを超える飲食店が条例で「原則屋内禁煙」になります。喫煙専用室を設ければ吸うことができますが、設置には多額の費用がかかります。

 しかし、エリアによっては喫煙できないことは死活問題です。北新地の飲食店「THE PARTY」は、去年9月に喫煙室を設置しました。

 (THE PARTY 岸本清吾オーナー)「(北新地は)『酒とタバコはつきもの』みたいな街なので、やっぱりタバコが吸えないってなると影響は大きいですね」

 条例を見越して去年一度、店を禁煙にしたところ売り上げが3割も減り、慌てて元に戻したといいます。

 (岸本清吾オーナー)「客が『タバコ吸えないの?』と聞いてきて、『吸えません』って言うと、『じゃあいいわ』と帰る人が結構いました。それと、ネットの案内で『全席禁煙』とうたうと、ネット予約が激減しました」

 府は対象となる飲食店に対して、喫煙室の設置費用を300万円まで補助していますが、設置率はわずか4%ほどとあまり進んでいません。

 (岸本清吾オーナー)「費用面や客席を潰さないといけないという部分で二の足踏んでる方が結構いらっしゃるのでは。間違いなく外で吸いますよね、店の中で吸えないとなれば」

 4月からは万博で大勢の外国人もやってきます。次々と吸える場所が減っていくなか、路上喫煙のない大阪は実現できるのでしょうか。
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