起業当初は「大失敗」…コンサルで「出稼ぎ」の日々
野村:
起業当初はいかがでしたか。
衣川:
不安はあまりなく、何とかなると思っていました。以前の会社で事業を大きくすることに成功していた経験や、コンサルタントとして一定の成果を出していたことが自信になっていたので。
野村:
結果はいかがでしたか。
衣川:
大失敗でした。多くのアプリを開発しましたが、どれも成功しませんでした。
野村:
企画・開発してリリースしても、全く使われなかったということですか?
衣川:
そうですね。ある程度のユーザーはいましたが、伸び悩みました。他にもソーシャルゲームもやってみたんですが、あるソーシャルゲームの開発事業では、初期に話題になっただけで、広告費や出演者のコストがかさみ、借金が膨らんでいきました。収益化が十分にできないので、最終的にはサービス終了することになったんです。
野村:
ゲームのビジネスモデルは開発に開発を重ねるため、先行投資が発生しやすいビジネスですよね。その間は赤字をどのように補填していたのですか。
衣川:
コンサルタントとして自ら様々な会社へ「出稼ぎ」に行って、その収益を全て自分の事業に注ぎ込む、ということをやっていました。
野村:
大変な時期だったのではないでしょうか。 ベンチャー企業のように、寝食を共にしながら事業に取り組んでいたのですか。
衣川:
QuizKnockを始める前から、オフィスと自宅を兼ねていて、2、3人のメンバーが住んでいました。忙しいメンバーは泊まり込むこともあり、常に5人ほどが同じ部屋にいました。