“地盤の違い”でわかれた被害

当時の一般住宅はほぼすべて木造。名古屋市内で倒壊したのは、約1250棟にのぼります。木造の建物の被害を伝える写真は熱田神宮の参道近くで撮影されました。

(佐藤アナ)「家があったのか、わからないくらい跡形もなくつぶれてしまっている」

しかし、この写真をよく見ると…

(佐藤アナ)「写真の半分より上はほぼ残っている」
(西澤教授)「南側が緩い地盤、北側は熱田神宮につながる固い地盤」
(佐藤アナ)「線が引けそうなくらい境目がはっきりしている。地盤の違いだけで、ここまでくっきり建物が壊れる壊れないが分かれるのはすごい」

木造の建物を倒壊から守った「地盤の強さ」。それは、巨大な木造建築・名古屋城にも当てはまることでした。

地震のあとの写真を見てみると…

(西澤教授)
「無傷ではないが、倒壊するような状態ではない。城の敷地は熱田台地という地盤の良い台地の上にある」

名古屋城天守閣は地盤の良さに加え、正方形に近いバランスの良い構造や、厚い壁といった要素で、倒壊を免れたと考えられています。