■「“無い方が豊か”という生活に出会えた」 ミニマリストになったきっかけとは?
ーーミニマリストになったきっかけはありますか?

僕は福岡県の北九州市に生まれて、実家はミニマリストどころか、
「欲しいものは何でも手に入る」マキシマリストの家庭で育ちました。

しかし、僕が中学に進学する頃、自営業をしていた父親が自己破産し、
「裕福な生活」から一変「お金がない」状況へと変わっていきました。
その後、大学受験に失敗し、フリーターだった自分を変えたくて、1人暮らしをしようと思い立ったんです。でもお金が無い中、どうやって1人暮らしを始めようかと考えた時に、家賃などの初期費用を抑えることは難しいが、家具や家電は無くても生活ができるのではと考え、
ネットで「冷蔵庫 なし」と調べてみたんです。
そこで僕の人生は変わりました。
調べていくと、ある人のブログにたどり着き、その人は冷蔵庫を持たないどころか、電子レンジや洗濯機、テレビなど一般的に必要とされるモノをいっさい持たずに暮らしていました。
当時の僕にとっては、もう「革命」というか、
それまでは沢山仕事をして稼いで、沢山モノを買い揃えて、広い家に住んで、
「物質的豊かになる」ことが幸せであるという価値観だったんですが、
逆転の発想で、「無い方が豊か」っていう生活に出会えて、
これだったら僕にも真似できそうだなと思ったのが、ミニマリスト生活を始めるきっかけになりました。

■「自分の家で全て揃える必要はない」 ミニマリストしぶさんのリアルな暮らし
ーーしぶさんは今どんな部屋に住んでいますか?
僕は福岡市の中央区、東京でいう渋谷や新宿みたいなエリアから徒歩10分圏内くらいの場所に住んでいます。家賃は3万5000円で、7畳のワンルームです。
ーーこだわりはありますか?
重視しているのは、
▼家賃にお金を極力使いたくないというのと、
▼家はそんなに広くなくていいというところです。
あと、家のグレードよりも「立地の良さ」を重視しています。
ーー「立地の良さ」を重視する理由はありますか?
僕は「街と一緒に暮らす」という生活をしていて、例えば僕、家のお風呂には入らないんです。代わりに家の近所のスポーツジムを契約していて、ジムの中にある大浴場を利用しています。お風呂だけでなく、運動もできるし、サウナもあるし、スポーツジムがお風呂代わりになっています。
さらに、何か仕事をする時はカフェやコワーキングスペースを利用したり、移動する時は街中のシェアサイクルを使ったり、ミニマリスト的な生活って田舎より都会の方がやりやすいと思っています。
街の中でシェアできるものを活用し、自分の家で全てを揃える必要は無いと僕は思っているので、部屋のグレードよりも立地の良さを重視しています。
ーーミニマリストしぶさんが手放したモノは何ですか?(以下ブログ参考)
▼冷蔵庫:
「安いからまとめて買っておこう!」という考えがなくなって、家が余分な食材でいっぱいになることもありません。
▼テレビ:
場所もとるし電気代もかかる。最近はスマホアプリで視聴できる番組も増えてきたので尚更必要性を感じず、どうしても見たい番組がある時はネットカフェに行っています。
▼卒業アルバム:
巻末ページのサインだけ写真にとって処分。「毎日アルバムを見返すことも無いのに保管しててもしょうがないし、そもそもアルバムを見返す時って同級生と会う時くらいなので、だったら友達に見せてもらえばいい」と思っている。
ーーミニマリストしぶさんが愛用しているモノは何ですか?
▼ドラム式洗濯乾燥機:
洗濯から乾燥までこれ1つでこなす。デフォルトの機能で「温水洗い」があるので、洗剤は使わず水だけで洗ってます。
▼天井埋め込み型のプロジェクター兼ライト:
ケーブル配線をごちゃごちゃさせることなく空間を最大限に活用できるという意味でミニマリスト向き。もちろんLED照明としても優秀で、明るさ調節も幅が効く。
▼寝袋:
畳むとクッション、開けば掛け布団になる3WAY寝袋。冬は2枚重ねで寝ています。