北朝鮮による拉致被害者、有本恵子さんの父・明弘さんが15日、老衰のため亡くなりました。96歳でした。
帰国を果たせていない被害者の親世代で存命なのは、横田めぐみさんの母・早紀江さんただ1人となりました。

有本恵子さんは1983年、ヨーロッパ旅行中に北朝鮮に拉致されました。
神戸市の自宅で父親の明弘さんは毎年、娘の誕生日にはケーキを用意して“再会”を願い、娘の帰りを待ち続けてきました。

【有本明弘さん・2002年当時】
「この問題は政府がどういうふうに対処してくれるのかと官房長官に迫りました」

北朝鮮は、2002年の日朝首脳会談で、横田めぐみさんと有本恵子さんら8人について「死亡」したと説明。その後、拉致問題に進展は見られないまま年月が過ぎ、2020年にはめぐみさんの父・滋さんが87歳で、恵子さんの母・嘉代子さんが94歳で亡くなりました。