『ミールマネー』支払い前日に肩をたたかれる…メジャーのキャンプは毎日が厳しい“サバイバル”
―――練習より実戦だというのがメジャー流。開幕メジャーの当落線上の選手は結果が残せなければクビ。投手であれば、2度のチャンスで2度打たれるともう厳しい?
「最初の2週間ぐらいは野手と投手の組に分かれて練習します。いざ実戦で試合が始まりますと、1週間に1回『ミールマネー』といってキャンプ中もお金がいただけるんですが、その前日にバサッと切られるんですよ。朝、ウォーミングアップをしようというタイミングで『ちょっと』と声をかけられる。もうそこまで用意周到に考えられています」
―――前のシーズンまでの実績は関係ないのでしょうか?
「ある程度はありますけど、やっぱり2度打たれたりすると、次の日はもう戦々恐々。他の選手がウォームアップに出ている間に肩たたきされて、その間に全部荷物整理をして帰っていくという。アップに出ていた選手たちが戻ってきたらもういない…。選手同士の挨拶もできずにバイバイっていうことも結構ありますね」
―――藪さんはオークランド・アスレチックスでそのような厳しいキャンプをクリアしてメジャーで投げられていたと?
「最初に僕がオークランドに行ったときは、契約で守られていたので、キャンプで切られるということはなかったです。ただ、招待選手という形で参加する選手らは40人の選手枠に入っていないので、いつ切られてもおかしくない」