亡くなった子供に「申し訳ない…罪悪感があった」

遺棄現場付近には花束が添えられていた
 一方、検察側は、「バレたくない」と話した点を受けて、責任を追及した。

(検察官)「子どもをそうした(袋に入れたままの)状態にして、かわいそうだと思うことは?」
(被告の女)「ありました」
(検察官)「それなのに、なぜ(警察や自治体に)届け出なかった?」
(被告の女)「自分が殺したんじゃないかと思われるのが嫌で」
(検察官)「自分を守りたかったということ?」
(被告の女)「それもありますけど、自分が産んだ子なので、申し訳ないとか罪悪感がありました」

 検察側は懲役1年6か月を求刑。一方、弁護側は「望まない妊娠をさせられたことを考慮すべき」だとして執行猶予付きの判決を求めた。
裁判のやり取りを書きとった記者メモ
最後に裁判官から発言を促された女は・・・

(被告の女)
「今回亡くなってしまった赤ちゃんに対しては申し訳ない気持ち、毎日供養したい気持ちです。これからちゃんと頑張って、夜の仕事や売春はせずに、ちゃんとした仕事をして頑張りたいと思います」

 実家を飛び出し、売春を生業(なりわい)にしていた『後ろめたさ』から誰にも頼れなかった。しかし、思い切って誰かに相談できていれば、女の赤ちゃんはこの世に生を享けていたかもしれない。小さな亡骸の尊厳を傷つけた罪は刑務所で償うべきか、それとも社会で更生しながら『生き直し』を目指す道を示すのか。大阪地裁で明日(9月26日)、判決が言い渡される。

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