若い胃袋は希望 日本の食品会社

エースコックベトナム 金田啓生 代表取締役社長
「1990年代は日本の即席麺市場が、少子高齢化に突入して人口が減り始めた。若い人のパワーというのがベトナムにはある」

これは日本とベトナムの人口ピラミッドです。日本の平均年齢が49歳なのに対して、ベトナムは32歳。若い胃袋は魅力的なのです。

飲食店を経営しているグエンさん一家にとって「ハオハオ」は常備品で、食べ方にもこだわっています。麺と同封のスープを入れた器に、牛肉をいれて、さらに…

グエン・ハイさん
「卵を入れます」

タマネギとパクチーを入れて、お湯を注ぎふたをして3分待てば完成です。

グエン・スアンさん
「日本のメーカーだとは知らなかったです。美味しいから食べているだけです」

ただ、ベトナムの麺といえばフォー。街中の至る所に店が並ぶ外食文化。

そこでエースコックは全国を回って地域ごとの特徴的な味をリサーチし、ベトナムの人が親しんだ外食の味を再現したのです。

エースコックベトナム 金田啓生 代表取締役社長
「『ハオハオ』をケースで在庫をストックしていただいている」

平均年齢が若い国にこそ、日本企業の生きる道があると言います。

エースコックベトナム 金田 啓生 代表取締役社長
「現地に根差した味、ただし品質と製造は日本の技術ですよ、というコンセプトは、もっと世界中にチャンスはあると思っています」

平均27歳!急成長カンボジア

“人口ボーナス”を迎えている東南アジア。ベトナムよりもさらに若いのが、お隣の国・カンボジアです。

カンボジア国民の平均年齢は27歳。人口ピラミッドを見ても、日本との差は歴然です。そのカンボジアに進出しているのがイオンモールで、すでに3つもできています。

中に入ってみるとその作りは日本そのまま。日本ブランドへの信頼と憧れから、あえて“そのまま”が好評だといいます。

男子大学生
「1週間に2・3回は来ています」

女子大学生
「ここに来れば欲しい物がなんでもそろいます」

「牛角」など、日本の外食企業があちこちに。街角には、うどんの「丸亀製麺」、長崎ちゃんぽんの「リンガーハット」も進出。看板はあえての日本語表記です。

ちなみに味付けのほうは、現地に寄せています。

リンガーハットの店員
「日本よりも味は薄いかもしれません。カンボジア国民は、しょっぱいのを好みません」

東南アジアの魅力は若さ以外にも。日本の平均世帯人数は2.12人(2024 年厚労省)ですが、ベトナムは3.6人(2023年 ベトナム統計総局)です。

その“家族”を狙って、大当たりした日本企業が…