■世の中が忘れてくれたら…というズルさ

ホラン千秋キャスター:
ある時点で発表しなきゃならないんだけれどもそのタイミングが現在になったという、全体的な対応の仕方については、若新さんはどう思いますか。

若新雄純 慶応大学准教授:
そもそも遅かったと思うし、みんなが「ばれるんだったら言うしかない」っていうタイミングになってしまったと思うんです。

それでも今からできることは、自分たちで自分たちの身をちゃんと切るという態度を示すことでしかないと思います。でも世の中が忘れてくれる可能性が残されているならば、身を切るのを最小限にとどめておきたいっていう思いをちょっと感じますね。

ホラン千秋キャスター:
茂木さんが会見の中で、例えば「関連団体の会合に出席していた」「イベントに出ていた、公演を行っていた」という議員の中で大半の人たちは関連があるって知らなかったと説明しましたが、知らないというのはそもそもあり得ることなのでしょうか。リスク管理という意味で問題にならないかなと思うのですがその点はいかがでしょうか。


若新雄純 慶応大学准教授:
それは各議員に任せるってことを最初に言っちゃったせいで、「認識がありませんでした」っていう新しい逃げ文句が発明されちゃったと思うんです。

でも今回は認識があるなしではなく、もう事実としてそれがあったらNGなんだよってことを早い段階でリーダーが決めて、「知らなかったけどやっちゃってたんです。すいません」って言える状態を早く作っておくべきだったんですけど、1回皆さんに任せるってことをしたせいで、ズルズルいってる。結局長期的に見るとダメージは全体的にでかくなるだろうなと思ってます。

井上アナウンサー:
自民党が関係を断つような団体だとすると、宗教法人として認めていいのかと。本当に税優遇認めていいのかと。具体的な対応をしないで、関係を絶つとだけ言うと、世論の風を読んでその場しのぎでやったというところが否めない気がします。



若新雄純 慶応大学准教授:
二重の議論が発生すると思います。

まずは、その付き合いが良かったのかということ。だめな扱いをしなければいけない団体にどれだけ厳しくしていけるか。

やっぱりどこかで世の中が忘れてくれたら、もう少しこのテーマについても、やんわりといい加減に扱えるんじゃないかっていうズルさみたいなものを僕は感じてしまいます。