“裏金議員”の原則公認、なぜ? 自民党内に危機感か

日比麻音子キャスター:
初めての所信表明演説に臨んだ石破総理ですが、複数の関係者によると、いわゆる“裏金議員”の対応については、一定の条件を満たせば原則公認する方向で調整していることがわかりました。

公認の条件は、まず公認候補予定者として申請し、“裏金議員”は再発防止策などを提出するなどとなっています。

また、比例代表との重複立候補も認めることを検討しているということです。

明らかなトーンダウンだと思うのですが、なぜ公認へということになったのでしょうか。

TBS報道局 岩田夏弥 政治部長:
自民党内では「公認しない」、あるいは「重複立候補を認めない」といったことをすると、かなり大幅に議席を減らしてしまうのではないかという危機感がだいぶ広がっています。

石破総理は「国民はまだ納得していない」と言いますが、国民に納得してもらうためには、まず石破総理自身が納得できないと説明もできません。今回の公認の条件は、実は石破総理が納得できるかどうかが最大のポイントになっています。

日比キャスター:
国民に公開などの動きは今のところあるのでしょうか。

TBS報道局 岩田夏弥 政治部長:
いや、それはありません。ただ、石破総理は「説明責任を果たす」と話しているので、公認する・しないについては、いずれかのタイミングで自分で説明されるはずです。

日比キャスター:
一方、野党は猛反発となっています。立憲民主党の野田代表は「(石破氏の)総裁選中の発言と全然違う。徹底的に厳しく戦っていく」と話していましたが、総選挙はどうなりそうでしょうか。

TBS報道局 岩田夏弥 政治部長:
野党は野党で、一本化が苦しい状況です。時間も厳しいなかで、どういう戦いになるかですね。

日比キャスター:
衆院選は、10月27日に投開票の予定となっています。

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<プロフィール>
岩田夏弥
TBS報道局政治部長 元官邸キャップ
小渕総理以来、主に政治取材を担当